勉強会報告

【第二期】第4回勉強会 2017年9月25日【江崎 禎英氏 ・近藤 太香巳氏】

江崎 禎英 近藤 太香巳

超高齢社会への対応 ―生涯現役社会の構築を目指して―

江崎 禎英経済産業省 商務・サービスグループ 政策統括調整官 江崎 禎英氏

第一講義では、経済産業省の商務・サービスグループ政策統括調整官の江崎禎英氏から、急速に高まる超高齢社会による問題点や課題について、また予防・健康管理の観点から日本が今後目指すべき姿について講義をいただいた。

江崎氏は通商産業省に入省し、通商政策局や大蔵省などで様々な制度改革や法改正に取り組まれ、その後は経済産業省製造産業局にて生物化学産業課長として再生医療を巡る法改正改革に携わったのち、平成27年4月から商務情報政策局ヘルスケア産業課長に、さらに本年7月からは商務・サービスグループ政策統括調整官へ就任され、長年に渡り健康医療関連の政策に携わっておられる

まさに江崎氏は、経済産業省の中でも我々の業界にもっとも明るい方といっても過言ではない。

今回江崎氏は、超高齢社会の意味や社会保障給付費の推移、一人当たりの年間医療費についてなどを厚生労働省のデータをもとに丁寧に解説した後、1980年代に制定された介護保険制度、医療保険制度の問題点や今後の対策について自身の意見を述べた。

江崎 禎英

かつて死因の上位を占めた結核や感染症は抗生物質などの使用によって現在は急減し、近年では老化や生活習慣に関連する死因が増加している。
このように主たる疾患の性質が変化していることを踏まえて、医療制度の在り方を見直すとともに、疾患の性質に適した治療法や治療薬の開発を行うべきであると語った。

実際に江崎氏が取り組んだ「健康・医療情報を活用した糖尿病重症化予防プロジェクト」について、ビックデータ活用の問題点や対象患者の選び方も含めて詳しく話をしてくださった。
このプロジェクトは民間事業者、保険者、医療機関、自治体等が提携した新しい取り組みで、対象者の健康状態に劇的な改善が見られた。

今後は忙しい社会人も健康管理に取り組みやすい体制整備を企業が連携して取り組むことが重要だと強調した。

また美容業界への期待として、生活習慣病を主とする疾患への対応には、日々の生活のスタイルやストレスの状況など時間を掛けた丁寧な問診が重要であり、医療現場では提供できないサービスを実現して頂きたい。特にストレスチェック(癒し)・栄養学という2つの観点で高齢社会へ向けた健康サービスを提供して頂きたいと話された。

講義後の質問では、参加者から美容業界と介護業界の連携について、また高齢者へのオーラルケアについてなど、高齢社会をサポートすべく早速自社サービスとの連携を模索する相談が多く上がった。

創業30年の軌跡を一挙公開!劇的かつ圧倒的なサービス その夢・目標を描き、叶える方法

近藤 太香巳株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長兼グループ代表 近藤 太香巳氏

第二講義では、プロモーション&マーケティングを駆使したビジネスモデルでLED照明レンタル事業や電子雑誌出版事業、経営者交流会など多方面で活躍をされている株式会社ネクシィーズグループ代表取締役社長兼グループ代表の近藤太香巳氏から、ご自身の経験をもとに劇的で圧倒的なサービスを提供し続けるためのモチベーションの在り方や行動指針について講義をいただいた。

企画力と営業力が強みである同社は、近藤氏を筆頭として社員全員が常にチャレンジし続け、できないと思わずに限界突破することをモットーとして成長し続けてきた。現在は参入障壁が高ければ高いほどやる価値があると感じていると近藤氏は話す。

近藤 太香巳

今回は、会社の各ステージ(創業期・成長期・発展期・転換期・成熟期)におけるそれぞれの経営者の在り方についてご自身の経験談なども含めてとても分かりやすくお話しをしてくださった。

売上や実績がまだない創業期に社員のモチベーションを上げて共に高い目標を目指すために必要なことに始まり、成長期に必要なビジネス上のアイデアの生み出し方、発展期に経営者が考えるべきこと、転換期を乗り越えるための行動、そして成熟期における経営者の信頼・人脈形成力について、ご自身の経験談も含めてわかりやすく解説をしてくださった。

講義後の質問では、エステ業界や化粧品業界において劇的かつ圧倒的なサービスを導入する方法への具体的なアドバイスの他、経営者として近藤氏が今後目指している夢やステージについてなどを詳しくお話しいただいだ。

多忙で前後に予定があるタイトなスケジュールの中で、参加者に向けて真剣に想いを伝えてくださり、とても内容の濃い1時間を送ることができた。

佐藤尊徳

第二期勉強会の最後となった今回は、本研究会特別顧問の佐藤尊徳氏から「第二期勉強会は今回で最後になるが、有名になっても会社の規模が大きくなっても、そして辛い時も良い時も、信念を貫き変わらない姿勢でいることが大切です」という言葉が参加者へ贈られた。

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